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ドイツLambrechtラムブレヒト社や製品関係に関して、よくある質問をまとめました。

Lambrecht社の最新情報は「お知らせと新情報」の項目を参照ください。

よくある質問(FAQ=Frequently Asked Questions)の目次
  1. 気象測器の検定とは?
  2. 風力測定とは?
  3. 船舶は動いており、風測定はどのようになっていますか?
  4. 風力測定はどのようなことに使われていますか?
  5. ラムブレヒト社新型風力センサ「クワトロ」て何ですか?
  6. 降水量とは?
  7. 温度・気温とは?
  8. 湿度とは?
  9. 露点温度・結露とは?
  10. 気圧とは?
  11. 放射・日射とは?
  12. 日照とは?
  13. 照度とは?


よくある質問(FAQ=Frequently Asked Questions)の回答
  1. 気象測器の検定とは?
    (答) 気象庁以外の者が発表又は防災のために気象観測を行おうとする場合は、気象業務法第6条(気象庁以外の者の行う気象観測)及び同9条(観測に使用する気象測器)の規定により、気象庁が定める技術上の基準にしたがうとともに、使用する気象測器は検定を受けなければなりません。それは、気象観測を行いその結果を適切に利用するためには、気象観測の精度が一定の基準を満たし、得られる観測データが均質であることが必要であるからです。
    これまでは、規定にしたがって気象測器の検定を気象庁自らが行ってきました。しかし近年の規制緩和や国の行政事務のスリム化などの行政改革の流れの中で、気象測器の検定は民間の主体性に委ねることとなり、平成14年4月に関連する法律・規則が、(1)検定の実務を気象庁長官から民間等の法人が行える「指定検定機関制度」の導入(2)製造事業者等が気象測器を製造する際に得た検査データを検定に活用する「認定測定者制度」の導入(3)検定有効期間の延長が改正されました。さらに、平成16年3月に気象業務法の一部が改正されて、気象測器検定に関する事務は、指定検定機関から、気象庁長官の登録を受けた公正中立な第三者機関である登録検定機関が実施することになりました。
    なお、研究や教育の目的で気象観測を行う場合、観測成果を発表しない場合、及び防災のために使用しない場合などには、使用する気象測器は検定を受ける必要はありません。(気象庁ホームページより)
    ちょっと矛盾に思われるのは例えば新型の測定機器などを使い研究目的で気象観測を行った場合、その成果を発表したくてもできないことです。当然新型測定機器では検定基準はなく検定には受からないからです。なお気象とは同法第2条で電離層を除く大気の諸現象と定義づけられています。


  2. 風力測定とは?
    (答) 空気は絶えず動いており、その空気の動きを「風」と言います。「風向」とは風の吹いてくる方向のことで吹いて行く方向ではありません。このため煙突の煙や雲が東から西に流れる時の風向は東で,真東から吹いてくる風を東風と言います。風向は8方位(北、北東、東、南東、南、南西、西、北西)または16方位(北、北北東、北東、東北東、東、東南東、南東.....)で表します。風向を測るには風向計を用いますが、吹流しや煙突の煙などで風向の推定はできます。「風速」とは風が動いた距離(m)とそれに要した時間(秒)との比率で毎秒何m/sで表します。風速を測るには風速計を用いますが、風は強くなったり弱くなったり絶えず変化して吹いています。このため風向や風速を観測する時刻の前10分間の平均で表します。単に風速と言えば平均風速を意味し,ほぼ水平を流れる空気が10分間に進んだ距離(風程と言います)を10分間で割った値です。絶えず変動する風速の瞬時的な値を瞬間風速と呼びます。瞬間風速の中で最大のものを最大瞬間風速と呼び、10分間風速の中で最大のものを最大風速と呼んでいます。最大瞬間風速と最大風速の比は「突風率」といわれ、1.5〜2倍ですがもっと大きくなることもあります。最大風速30m/sと発表されても瞬間には60m/sもありえます。さて風を測定するには障害物のない平らに開けた場所で支柱を建てて、地上10mの高さに風の測定器を設置することが世界気象機構(WMO:Weather Meteorological Organization)の規則で標準となっています。風を測る計器には昔からあるのが矢羽根式風向計及び風杯式やベーン式風速計などがあります。この他熱を用いる方式。超音波式、圧力式(ピトー管式)などが使われます。詳細は「日本語版ラムブレヒト社総合カタログCD-ROM版」に記載されてあります。ご希望の方はEメイルにてお申し込みください。

  3. 船舶は動いており、風測定はどのようになっていますか?
    (答) 船舶の安全航行には風向風速は欠かすことの出来ない重要な気象パラメータです。船の上での風向及び風速の測定はその船の走行により起こる風と進路の影響を受けます。止まっている時に受ける風、実際に吹いている風のことを、「真の風」True windと言います。真の風の風向、風速は静止した場所での風向風速です。しかし例えば船が動き始めると、船の上での風は真の風に船の動きが加わったものになります。ちなみに船が走りはじめてからの風を見かけの風と呼び、船の上で見る風、「相対風」Relative windは船の速度と針路の影響を受ける船に対する風です。ラムブレヒト社の船舶用表示計またはデータロガーを使えばこれらの船舶特有の値が表示できます。なお風力センサとしては衝撃や海水に強い複合の風向・風速センサ(原理はベーン式と風杯式)が一般ですが、最近ではラムブレヒト社の稼動部のない熱フィールド式の風力センサ「クワトロ」もドイツ海軍にて試験されております。なおクワトロの詳細はラムブレヒト社カタログをご参照ください。

  4. 風力測定はどのようなことに使われていますか?
    (答) 気象予報用の風力測定はもちろんですが、高速道路や鉄道、ドックや建築現場のクレーン作業、運動場やレジャー施設の風力監視は欠かせません。最近は風力エネルギ施設の風力発電用の大型の羽根の制御にも制御系に組込みやすい風向・風速センサが使われます。ラムブレヒト社「クワトロ」は非常に剛性があることとその測定原理から寒さに強いことから高山の天候ステーションから戦車や軍艦の装備品としても幅広く応用されます。

  5. ラムブレヒト社新型風力センサ「クワトロ」て何ですか?
    (答) 剛性構造で信頼性がありかつ可動部分なしで全部品がソリッドステートから作られているラムブレヒト社の風力センサQuatroは、天候サービス、航空管制および船舶の管制、大気汚染観測、環境科学や産業などの様々な気象学上の目的のために専門的な働きをします。このセンサは高山、産業界、沿岸、海上および陸上の軍用使用など厳しい気象状況下での使用ために高度に洗練された特長を持っています。
    この計器の機械式剛性構造、メッキされたセンサエレメントおよび電気的な設計によって平均故障時間(MTBF, Mean Time Between Failure)10年間を実現します。暖房されたヘッド部分は厳しい風力による冷却の影響にも関わらず、計器を-40℃まで非凍結に保ちます。この計器はWMO No6やVDI 3786などの関連する規則を満たし、EMC、ESD、衝撃、振動、塩水スプレーなどに耐久性が証明され、さらには雨、霧、温度、ほこり、工業的な汚染、砂嵐などすべての気候影響下での操作が立証されています。風速85 m/sまでの高い測定範囲および低い開始値を持つこの計器は、すべての気候帯下における弱いそよ風から強いハリケーンまでの風力測定に適しています。お手持ちのWindowsエクセルが導入されてあれば簡単接続のキットが用意されてあります。「クワトロ」詳細はカタログをご参照ください。


  6. 降水量とは?
    (答) 地球上の水は地表や水面から蒸発して雲となり再び降雨として地表に降り注ぐ循環を繰り返しています。大気から降下する水を降水と呼び、雨のような液体の状態から雪・あられ・ひょうなどの固体の状態、みぞれのように液体と固体のまじりあったものなどがあります。降水量とはある特定の時間内(10分間・1時間・1日など)において水平な地表面(*)に落下して地面に浸透したり、又は蒸発したり流れ去らずに溜まったとした場合の水の量で、深さ(mm)で測ります。雪などの固体のものは解かして水にしたときのその水の深さを測ります。降水量は一般には0.5mmまで測定し、0.5mm未満は0.0、降水のないときはなしと表します。降水量が10mmとは地面に降水が浸透せず、また蒸発したり流れ去ったりしないと仮定した場合に深さ10mmの水が溜まっていることになります。詳細は「日本語版ラムブレヒト社総合カタログCD-ROM版」に記載されてあります。ご希望の方はEメイルにてお申し込みください。

  7. 温度・気温とは?
    (答) 温度は熱の状態を表しています。びんに密封された空気は熱で温められて膨張する。多くの温度計の原理は、密閉された物体のもつ熱がそれに接する他の物体に伝わる性質(熱伝導)を利用し、その物体が膨張することを利用しています。ファーレンハイトが1720年に水銀はアルコールや水とは違って、ガラス管の壁をぬらさず付着することがないため、同じ熱さの時にはいつも同じ目盛りを指すことから水銀温度計を発明し、「氷の融解点32度」「水の沸騰点212度」を得ました。この目盛は現在でもアメリカ、カナダなどで使われている「華氏」です。日本他多くの国々で使われている摂氏はスウェーデンの天文学者・物理学者セルシウス(1701〜1744)がその水銀温度計で気圧計の目盛が一定の時、水の沸騰する温度がつねに一定であることに気づき、一気圧のときの水の沸騰点と氷の融解点との間を100等分した目盛を提唱しました。「摂氏」はこの目盛です。シックス温度計は1782年ジェームス・シックスが最高及び最低を測定できる温度計を発明しました。最高最低温度計の別名です。さて気温とは大気の温度で地上の空気の温度の事を意味し、一般には地面から1.5mの高さのものを指して気温と呼んでいます。詳細は「日本語版ラムブレヒト社総合カタログCD-ROM版」に記載されてあります。ご希望の方はEメイルにてお申し込みください。

  8. 湿度とは?
    (答) 一方湿度とは計量法では「物質の状態の量」のことですが、日常で湿度といえば相対湿度のことを表し%rhで表示します。ここでrhはRelative Humidity相対湿度の訳です。空気中に含まれる水蒸気量(水蒸気分圧)とその空気と同じ温度においてその空気中にこれ以上含まれない水蒸気量を飽和状態といい、この時の水蒸気圧を飽和水蒸気圧といいます。この両方の圧力の比を100倍して%で表したものが湿度(相対湿度)です。相対というからには絶対湿度Absolute Humidityというものもあります。単位体積1m3の気体中に含まれる水蒸気の質量gをいいます。温度及び圧力の変化により気体体積が変わるために含まれる水蒸気量は同じでも絶対湿度は変化します。絶対湿度はあくまでの単位体積が基準となっている容積基準のパラメータです。ただしいずれも温度と圧力の変化で値がかわります。相対湿度の場合には飽和水蒸気圧が変わり、気体中の水蒸気量が同じでも相対湿度が変わるわけです。絶対湿度の場合には気体の体積が変わり、水蒸気量が同じでも絶対湿度が変わるわけです。詳細は「日本語版ラムブレヒト社総合カタログCD-ROM版」に記載されてあります。ご希望の方はEメイルにてお申し込みください。

  9. 露点温度・結露とは?
    (答) 温度と湿度の兼ね合いから温度が高い気体ほど多くの水蒸気を含む事が出来ます。その気体を冷却していきますとその中に含まれる水蒸気量は変わらなくても相対湿度は次第に高くなり、ある温度になりますと相対湿度は100%rhとなり飽和状態になります。これを更に冷やしますと水蒸気の一部が凝縮して露を結びます。この時の温度を露点温度Dew pointと言います。露点が0℃以下で凍っている場合を霜点Frost Pointと言います。
    夏に冷たい水をコップに注いだ時コップの表面に水滴がつきます。また寒い冬では窓の室内側が曇ったり水滴が付着したりします。これが結露現象です。


  10. 気圧とは?
    (答) 大気(空気)の圧力を気圧といい地上のある一定の範囲に垂直に加わる力とか、その地上のある面積の上に存在する上空の空気の柱を考えその柱の重さを言います。ピサの斜塔での落下実験や望遠鏡の発明で有名なガリレオ・ガリレイ(イタリア)は、晩年に「ポンプはなぜ32フィート(10m)以上に水を吸い上げることが出来ないのか?」の理由について研究をしていました。ガリレオの弟子である物理学者トリチェリーは1643年に水より重さが14倍も重い水銀気圧計を用いて気圧が水銀柱の高さで測定できることを発見しました。トリチェリーは空気の重さが水銀柱を押し上げて30インチ(760mm)の水銀の重さとつり合っていると結論づけました。この装置は大気の重量(大気圧)を測定する道具となりトリチェリーは気圧計を発明したことになりました。この時から気圧の単位はmmなどの長さの単位で示されてきました。
    水銀気圧計は真空と大気圧の水銀柱の高さの差で気圧を求めます。標準大気圧は760mmの水銀柱の高さ、水銀の密度は13.6g/cm3(=13.6×103kg/m3)です。底面積1m2に対してこの高さの水銀が及ぼす重力(地球は自転しており引力と遠心力の合成での重力加速度ですから、単位はcm/s2で落体の法則を発見したガリレオにちなんでGalガルともいいます。地球上の重力値はおよそ980Gal=980cm/s2で、赤道上と極では遠心力の影響でおよそ0.5%の差があります。高さによっても違い、1mでおよそ0.0003Galの差があります。)または重さは密度x高さx底面積です。(13.6×103) kg/m3×0.76m×1m2×9.8m/s2=101.3×103kg・m/s2=101.3×103Nです。底面積1m2あたり101,300Nの重さですから定義で101,300Paすなわち1013hPaが標準大気圧でこれを1気圧と呼んでいます。気圧を表す単位としては長年CGS単位系のミリバール(mb)が用いられてきましたが、1953年にパスカル(Pa)を用いることが国際単位(SI)で決められました。同じ数値で1Pa=1N/m3で1bar=100,000Pa、さらに1mbar=100Pa=1hPa(ヘクトパスカル)で記述されます。詳細は「日本語版ラムブレヒト社総合カタログCD-ROM版」に記載されてあります。ご希望の方はEメイルにてお申し込みください。
    (余談)気圧には標高、温度とともに重力も非常に重要なファクタになります。日本の重力測定は国土地理院が行なっております。ここでは絶対重力計FG5(エフ・ジー・ファイブ)[アメリカのMicro-g社製]を3台(104号機,201号機,203号機)所有しています。FG5はJ.ファラー博士等により開発された自由落下方式の可搬型の絶対重力計です。この重力計は重力加速度を2マイクロGalの精度(公称精度)で求めることができます。日本では国土地理院のものも含めて現在4台のFG5が稼働しています。落体自由落下方式とは物体の落下距離の測定にはレーザー光による干渉を利用します。光路差が光の波長の半分ずれる度に干渉による明暗の縞模様が入れ替わります。これを利用して、自由落下する物体(コーナーキューブ)にレーザー光を入射させ、反射してくる光を参照光と重ね合わせます。落下するにつれて光路差が次々に変わり、それに伴って次々に現れる干渉縞を数え上げることで位置の変化量をつかみます。また、時間の計測には原子時計を使って精度を高めています。(実はこの装置に組み込まれたレーザーシステムは弊社取扱のアメリカウインタース社のヨウ素安定化ヘリウムネオンレーザーモデル100型です。)


  11. 放射・日射とは?
    (答) あらゆる物体はその温度が絶対零度でない限り絶えず電磁波を放出しています。太陽からの放射を日射と言います。一般に温度が高い程その物体が放射(Radiation)するエネルギーは高くて波長は短かくなります。太陽の表面温度は 約6000K と高温であるために地球に届く電磁波(太陽放射エネルギー)、すなわち日射の波長域は紫外線(0.25μm〜)、可視光線、近赤外線(〜25μm)の三つの波長域にまたがっています。そのうち可視光線のエネルギーが全体の2分の1で近赤外線も同じく2分の1で近紫外線はわずかです。この太陽放射エネルギーの約97%を占める0.3〜3μmの太陽放射を短波放射と言います。一方、地球の表面温度は約 255 K 程度であるため地球が放射するエネルギーの波長域は、比較的長い赤外線すなわち遠赤外線に中心があります。さて地上の大気及び地表は太陽放射(日射)によって暖められ、大気外への地球放射(赤外放射)によって冷やされます。詳細は「日本語版ラムブレヒト社総合カタログCD-ROM版」に記載されてあります。ご希望の方はEメイルにてお申し込みください。

  12. 日照とは?
    (答) 日照とは太陽の光が地上を照らすことを意味します。太陽の直射光によって、物の影ができるかどうかが日照の「ある」・「なし」の目安となります。日照時間とは一日の内で日照のあった時間です。太陽の中心が東の水平線に現れてから西の水平線に沈むまでの時間を可照時間と呼び可照時間に対する日照時間の比率を日照率と呼びます。詳細は「日本語版ラムブレヒト社総合カタログCD-ROM版」に記載されてあります。ご希望の方はEメイルにてお申し込みください。

  13. 照度とは?
    (答) ある面に入射する、単位面積、単位時間当たりの光のエネルギーを照度といい単位はルックス(Lux)です。一方輝度は明かるさを表す言葉で、物理では有限の面積をもつ光源の明るさを輝度といい単位はカンデラ(Cd)です。



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